2024.05.01
メディア展望
『メディア展望』5月号発行のお知らせ
編集長の一言二言(5月号)
■トップページに共同通信の所澤新一郎気象・災害取材チーム長の「能登半島地震報告」を載せました。発生から4 カ月近く経過した現在も「緊急」事態が続く被災地の状況を報告していただきました。今回の地震の特異なメカニズム、浮き彫りになった多くの課題を現地ルポや専門的な知見に基づいて、分かりやすく解説していただきました。大規模災害時に定着しつつある安否不明者の早期公表が、効率的な捜索につながっている一方で、死者の氏名公表は法的な位置付けや個人情報保護の観点から、メディアにとって今なお、難しい課題であることも再認識させられました。
■今月号から2 回続きでボーン・上田記念国際記者賞受賞者の講演録を掲載します。1 回目は産経新聞の遠藤良介論説委員のウクライナ・ロシア報道です。ロシアによるウクライナ侵攻から2 年以上が経過し、西側諸国の間には戦争への関心が薄れ、「支援疲れ」も指摘されています。だからこそメディアには今、戦場で何が起きているかを伝え続ける努力が求められています。遠藤氏は、徹底した現場主義で兵士の生の声を伝えるウクライナ東部の最前線ルポをはじめ、幅広く多様な人々へのインタビューで現地の惨状を克明に伝えています。講演では、その経緯や裏話などを話していただきました。(一ノ瀬英喜)