編集長の一言二言（３月号）

■3月号は、巻頭の「台湾侵攻は失敗する」や特派員リレー報告「『ウィズコロナ』へ急旋回した中国」と、中国関係の読み応えのある記事が並びました。巻頭の北條稔氏は、同盟国がないことや、艦艇、艦載機の不足、優秀な兵士不足、軍組織の問題などを挙げて、中国が台湾に侵攻したとしても失敗すると断じています。また「特派員リレー報告」の荒木俊光氏は、コロナ禍が経済などに大きな傷跡を残した中国の内情を伝えており、どちらも興味深く読みました。

■沼田清氏の「昭和20年の同盟通信社写真部の活動」は、非常に綿密に調べ上げて、「写真の職人」とでも呼べるような味わい深さを感じさせます。この中で、愛児急逝にもかかわらずに被爆地の取材を続けた同盟カメラマンの話にはグッとくるものがありました。（倉沢章夫としお）