2024.06.01

メディア展望

『メディア展望』6月号発行のお知らせ

編集長の一言二言(6月号)

■トップページには小説家の塩田武士氏に「取材と構想」をテーマにした講演録を掲載しました。塩田氏は、『罪の声』『騙し絵の牙』『存在のすべてを』などの作品で知られていますが、精緻な描写で綴られるヒット作品の裏には、膨大な取材があります。精力的に執筆活動を続けている塩田氏ですが、講演は新聞記者時代の経験談やエピソードが盛りだくさんで、現在のメディアへの提言など有意義な講演会となりました。

■先月号に続き今月号にもボーン・上田記念国際記者賞受賞者の講演録を掲載しています。 2 回目は読売新聞の尾関航也欧州総局長のウクライナ報道です。尾関氏はウクライナのゼレンスキー大統領の単独インタビューで、ロシアによる侵攻という苦難に立ち向かう指導者の姿を伝えました。フィンランドの大統領、エストニアの首相との会見を通して激動する欧州の現状を報じていますが、会見の実現に至る経緯などをお話しいただきました。

■生成AIを巡っては各国、企業が開発にしのぎを削っています。そのスピードの速さは驚くばかりですが、偽情報の防止や著作権の保護といった課題への対応が急がれます。津山恵子氏の海外情報(米国)では、米国政府や地方自治体の取り組みやメディアの対応などを詳細に報告していただきました。(一ノ瀬英喜)